都響スペシャル2021(3/15)
photo credit: Hiroyuki Tsuruno

都響スペシャル2021(3/15)

2021年3月15日(月)サントリーホールにて開催、都響スペシャル2021(3/15)の公演記録とレビュー/コメントのアーカイブページです。

公演日(初日) 2021年3月15日(月)  18時00分開演
会場 サントリーホール
出演 指揮:尾高忠明
語り:⽥幡妃菜
アコーディオン:⼤⽥智美
管弦楽:東京都交響楽団
演目 武満徹:系図―若い人たちのための音楽詩― (1992)
エルガー:交響曲第1番 変イ長調 Op. 55  

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オイゲン(Eugen)

尾高さんは2021年2月に、N響とのシベリウスの交響曲第1番ほかの演奏会を聴いたばかり。その素晴らしい演奏を機に、大フィルとのブラームス全集を購入しましたが、こちらも自然体の柔らかな音楽づくりが光る大変素晴らしい演奏でした。
 そんな尾高さん、今回は都響との公演に登場、演目は武満徹の《系図》にエルガーの交響曲第1番。僕はこのエルガーの交響曲をとりわけ楽しみにしていましたが、期待に違わぬ名演となりました。
 前半の武満(ちなみに2月のN響演奏会の初っ端も武満でした)の《系図》(作詞は2021年に90歳を迎える谷川俊太郎)は、昔、小澤征爾指揮サイトウキネンの武満追悼盤で耳にしたことがありました(語りは遠野なぎこさん)が、ずいぶんとご無沙汰でした。今回のナレーションは、2005年生まれで演奏会当日に16歳の誕生日を迎えた女優の田幡妃菜さん。田幡さんの語りの中で印象深かったのは《おばあちゃん》の死の場面の切迫感や、《おとうさん》《おかあさん》における親への訴えかけの場面が秀逸、ラストの《遠く》での「もっと遠くへ行ける」というセリフの希望に満ちた語り掛けも奥ゆかしいものでした。アコーディオンの優しい響きも華を添えていたように思います。尾高さんの指揮する都響も変幻自在な音色で盛り立てており、武満ワールドを満喫出来ました。
 後半はエルガーの交響曲第1番、第1楽章序奏のヴィオラ、木管に始まるノーブルなモットー主題が次第に高揚してゆく様は圧巻でした。主部の起伏激しいドラマも手に汗握りました。嵐のように荒れ狂ったかと思えば、モットー主題が出てきて慰める。都響のクライマックスでの弦管打楽器の一体感を感じる一方、各パートの名人芸も要所要所で堪能しました。加えて、第1楽章と第4楽章にはVnとVaの最終プルトがモットー主題をそっと奏でる箇所がありますが、現場でその様子を視覚的に体感し(しかもオケを観察しやすいP席にいました)、エルガーの粋な演出にほっこりしました。第2楽章はスケルツォ、ここでも都響の馬力が発揮され、打楽器のドカンとくる打撃音や金管の咆哮が実に爽快でした。しかし、それ以上に後半の主題がだんだんと分解され、次第に静まってゆく「解体部」(僕は全曲中この部分がいちばん好きです)が圧倒的でした。夕映えの爛熟した色が会場に漂っていたのです。この部分の陶酔感は実演で味わうとしばし我を忘れてしまいます。音楽はそのまま第3楽章へ。この楽章は、《ニムロッド》や《威風堂々》第1番の中間部などを彷彿とさせる透明感ある音楽。心に浮かんだ雑念もすべて溶けてしまうような、そんな癒しの音楽が広がっていました。この楽章こそ、柔和な尾高さんの音楽性の光る場面といえましょう。殊にコーダの神秘感には会場が水を打ったように静まり返りました。第4楽章はブラームスの3番交響曲の影響が見られたり、ホルストの《惑星》も予見させる英雄的な音楽。都響のパワーが炸裂し、終始スリリングでした。モットー主題が高らかに奏でられる終結にも非常に胸が熱くなりました。尾高さんのエルガーは噂に違わず、ノスタルジー、歌謡性に満ちた名演でした。指揮棒を持たず淡々と指示を出す指揮姿から導き出される自然体で強引なところのないアプローチ(時にもう一歩の押しの強さを求めたくなることもありますが)には好感を持ちました。
 尾高さんの手がおろされてからは温かい拍手が会場を満たし、指揮者の一般参賀も行われました(スタンディングオベーション多数)。素晴らしい演奏会をありがとうございました。

耳澄

武満徹「系図」にエルガー1番。それもエルガーを得意とする尾高忠明とくれば是が非でも行きたい演奏会でした。
笑みを湛えながら指揮棒ではなくしなやかな手で振る姿同様に、尾高氏の音楽は大らかな情感・滋味深さが何よりの持ち味と感じます。
当夜もコンマスの矢部氏と微笑みの対話とでも言うべき柔和な交感が音楽に反映されていて、例えば「系図」のあのどこか懐かしいメロディアスな旋律が深い共感の響きの中に広がっていきます。
一方で「おとうさん」の後奏の父への思いのくっきりとした強い表出。
そして終曲「とおく」の後段、生命が生まれた海の香りが漂いはじめ、主人公の思いは時空を超えて飛翔していきます。この日はそこから一段とテンポが落ちていき、柔らかい情感に包まれた響きが正に「とおく」長く続いていくような感慨をもたらし、感動的な希望を見せてくれました。
終結後のあの耳が冴えるような静寂は、まるで聴衆がその愛おしい情感を掴んだまま離さないでいるかのようでした。

エルガー1番は尾高氏はこの曲を世界で一番振っている指揮者として数えられるように彼の十八番の曲。
1楽章こそまだ呼吸が少し合わない腰が落ち着かない部分がありましたが、尻上がりにその「柔和な交感」が功を奏して、このノーブルな交響曲の質感が整っていきます。
3楽章の最終頁、弱音器付のpppで落日を慈しむかのような弦楽器、金管楽器の応答と共に鎮静化していく音楽の向こうでクラリネットの名残惜しい音の素晴らしさときたら!
当夜最も集中に満ちて、かつ尾高氏の持ち味が最大限生かされた瞬間だったと思います。
ここからその集中力はいや増し、フィナーレの1楽章主題の回帰が十全の響きを以て壮麗に築き上げられる様は本当に言葉がありませんでした。
大好きな曲2題を幸福の響きのうちに聴けたことに感謝の一夜でした。

余談ながら、当夜配られたプログラムの「系図」の解説は、作曲の経緯(当初はジム・ジャームシュの映画「ナイト・オン・ザ・プラネット」音楽として作曲)や詳細な楽曲分析など丁寧かつ豊富な情報量で特筆すべきものでした。

らむーど

2021年3月15日 18時開演 東京都交響楽団 都響スペシャル2021@サントリーホール大ホール

皆様、ごきげんようm(__)m上記の演奏会に伺ってレビューを書かせてもらいます、らむーどと申しますが、このレビューを書こうとしている現在(2021年11月3日)からは少し時間が経っている事はご了承下さいませm(__)m

この演奏会に行こうとした動機は正直に書くと「直感」ででしたが(^-^ゞというのは今年(2021年)に入ってクラシックの演奏会はよく行くようになって、2010年代から今年になるまでは演奏会自体は全く行かないという訳ではなかったですが(^-^;やはり正直に書くと好きな学校にまつわる演奏会やイベント以外は演奏会自体ではなるべく避けていたのですが(^-^;その代わりによく映画館で映画を見ていて(^-^ゞ見ようとする間にやっていた事をきっかけにまた演奏会を聴きたい気持ちが強くなって現在に至るものはあるのですが(^-^ゞそれらのような中で色々な演奏会の予約状況を調べていて、この演奏会自体のチケットは一般発売日当日に購入したのですが(^-^ゞこの時の座席の配置が「市松模様上」のように間隔を空けたもので発売をされていて、俺が当日座った席はその配置の関係で少し最高な気分が味わえる席だったものが故に演奏会も最高なものになるのではないかという「直感」がして購入した事が一つ。もう一つも結局その「直感」につながるものですが(^-^ゞ当日のプログラムの武満徹先生作曲の「系図」に語りで出演した田幡妃菜ちゃんが当日が誕生日だった事もその「直感」でしたが(^-^ゞ加えて妃菜ちゃんの事は以前に沢尻エリカちゃん主演で12歳の時の沙織役をやった「猫は抱くもの」の映画や本田翼ちゃん目当てでしたが(^-^ゞ沢村一樹さん主演で水野美紀さんの少女時代の役をやった「絶対零度」のドラマを見て興味を持っていた事も動機でしたね(^-^ゞ

俺にとって都響の演奏会は「鮮烈」という印象があって(^-^ゞ特に今年の色々な演奏会で富に感じた事ですが(゜ロ゜;先程「演奏会自体を避けていた」と書きましたが、都響自体の演奏会は実は2009年のインバル指揮でメインがマーラーの交響曲第4番のもの(因みにその演奏会も含めて都響の演奏会によく行っていた時期の一つの2008~2009年のものではクラレビ様のサイトに掲載されているものもあって、いくつか実際に伺った演奏会もあるので、アクシデントがなければ今後行こうとする演奏会でのレビューを書けるものと並行してそれらを書きたく思っているのですがね(^-^ゞ)以来だったのですが(^-^;今回の演奏会では終演後に指揮の尾高忠明先生のクラシック通でいう所の「一般参賀」もあって(*≧∀≦*)この時が「日本人指揮者」のもので見たのが初めてだったので(゜ロ゜;かなり驚いた気持ちはありましたよね(゜ロ゜;

なぜかこの演奏会は掲載が2枠あるようですが(^-^ゞ2枠共レビューで埋まっていた方が格好付くかと思って今回は別枠に書いていますが(^-^ゞ様子等は少し書きましたが(^-^ゞ違う枠で「オイゲン(Eugen)」さんと「耳澄」さんが技術面等を詳細に書かれているので是非参照下さればと思いますね(*´ω`*)

表現面では以前に新日本フィルの演奏会のレビューで「モーツァルトの“顔”」や「マーラーの“顔”」という事を書いたのですが(^-^ゞその「顔」は今回は妃菜ちゃんなのかという事を先ず感じたのですが(^-^ゞこの時に「系図」で武満先生自体が譜面に「ナレーターは十代半ばまでの少女によってなされる事が望ましい」という指定があるそうですが、その時に「少女」という一つの「顔」を建てる事によって俺達一人一人がそれと照らし合わせて「生きる」という事での「勉強」にしたいという狙いがあって尾高先生が言いたい事の一つかとは感じましたよね(*´ω`*)因みにそれは「アート系の映画」を見ているようでもありますよね(*´ω`*)後半のエルガーの交響曲第1番は聴いていて本当に元水泳の北島康介選手のアテネオリンピックでの言葉のように「超気持ちいい」という感じで体が反応しましたが(*´ω`*)誤解を怖れずに書くと「人生」を表していると感じましたね(*´ω`*)

それではまた長々と恐縮でしたが(ToT)先に書いたように今後も色々と書きたく思いますが(^-^ゞ演奏会自体も更に色々と充実してゆきそうな「直感」もありますが(^-^ゞでも一人一人が「尊重」の気持ちを持てて素晴らしい演奏会が成立するという事を忘れずに気を付けながら日々を過ごしてゆきたいですよねm(__)m

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