ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2021(Aプログラム)
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ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2021(Aプログラム)

2021年11月11日(木)サントリーホールにて開催、ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2021(Aプログラム)の公演記録とレビュー/コメントのアーカイブページです。

公演日(初日) 2021年11月11日(木)  19時00分開演
会場 サントリーホール
出演 指揮:リッカルド・ムーティ
管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
演目 モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調 K. 385「ハフナー」
シューベルト:交響曲第8番 ハ長調 D. 944「グレイト」


翌日も同プログラム  
参照サイト https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/feature/wphweek2021/

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すぎだま🐔クラレビの中の人

ウィーンフィルや
ああ ウィーンフィルや
ウィーンフィルや

11月11日(木) ほぼ2年ぶりに西洋のオーケストラ。やはりいいものだ。

楽屋から袖までマスクをしていたメンバーが、ステージでは皆が取り、軽く会話もしながら揃って立っている画を見た時、

こんなにたくさんの外人見たの久しぶりだなあ

とつまらないことに感激した。

音合わせもそこそこにムーティが登場し、ハフナーが始まった。

リズムが重い印象を受けた第1楽章は眠気を感じてしまった。オケもムーティもお疲れかとも思った。

しかしやはり第2楽章の、布を柔らかく撫でるかのような浮遊感と艶はさすがであった。もともとのセレナーデ感が強く感じられる。
こういうところはやはりウィーン人のオーケストラでないと、と思い知らされる。

第3楽章のティンパニの間延びした音色は好みではなかった。

ムーティ若い頃の突き進むような溌剌としていた最終楽章は、すっかり様変わりして停滞気味。これが今のレガート主体志向の巨匠の演奏だと思えばいいのだろうか。

20分の休憩中は、アンコール用にスタンバイしてある小太鼓、ハープ、大太鼓を練習している様子を席で見ていた。かたやコントラバスの奏者であろうか、彼はステージ上から客席の日本人の学生らしき男性とマスク無しでおしゃべりしていた。なんとも自由なひととき。

さてグレイト。

まったくほつれのない演奏。ホルンは破裂音で始まらないし柔らかいし、どこをとっても申し分ない。

しかしまた第1楽章で眠くなってしまった。どこか、音を置きにいっているように感じられる上に、グレイトなのでやはり長い。しかしこの曲は難しそうだ。音だけ聴いていたのではわからなかった、細かい動きが見て取れるのは実演を見に行く醍醐味である。

やはり第2楽章は白眉ものだった。弦も管も奏でることに、そしてアンサンブルの喜びをもっている。

第3楽章スケルツォは先の楽章の上を行く感激を得た。主部の踊るような音符の長さ感覚は、4分の3拍子が生まれ備わっている人種でなければ絶対に生み出せないだろう。

中間部トリオはこれがまた上質で、いつまでもくるくると回って踊っていたい気分にされた。

最終楽章はこちらも巨匠風で、破綻することもなく、淡々とした進行ぶりにはちょっと飽きが来てしまい気味だった。

曲との相性だろうか、ムーティらしさはやはりイタリアものや、劇的な感情の起伏があからさまなもので発揮されるのだろうか。

その点ではアンコールの皇帝円舞曲は、面目躍如。リズムも音も弾んで仕方がないといった空間がほぼ満席の会場を包んでいた。

オケには終始、わりと厳し目の顔つきでいたムーティも、終演後のカーテンコールでは朗らかに微笑む時間が長かったのが印象的。

最後、最前列中央にいた老婦人に、指揮棒の握る方を差し向けたのは、プレゼントの意味だったのだろうか。その老婦人はムーティと指揮棒を挟んで、非接触握手を交わしていた。

すぎだま🐔クラレビの中の人により、4 年間 前に最終更新されました

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