サイトウ・キネン・フェスティバル松本 冬の特別公演

サイトウ・キネン・フェスティバル松本 冬の特別公演

2001年1月2日(火)東京文化会館にて開催、サイトウ・キネン・フェスティバル松本 冬の特別公演の公演記録とレビュー/コメントのアーカイブページです。

公演日(初日) 2001年1月2日(火)  18時00分開演
会場 東京文化会館
出演 指揮:小澤征爾
管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ
演目 マーラー : 交響曲第9番 二長調  
参照サイト
東京文化会館でこれまでに上演された全公演の概要をデータベース化しました。
i.t-bunka.jp

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すぎだま🐔クラレビの中の人

本当にすんばらしい。演奏はもちろんなんだけど、やっぱり、これは作曲家の勝利だよね。
だってさ、終楽章なんか、「死に絶えるように」と譜面に注釈があるように、ほんとに死に絶えちゃうような終わり方。 エンディングに向かって(こうは言わないよな、普通)いくと、音を奏でるのはヴァイオリンとヴィオラだけになっちゃう。それも p がいくつも付いちゃうような弱音で。 ホントの最後の最後はヴィオラが弱弱しく四つの音を伸ばして伸ばして、んでもって、「死に絶えるように消え行く」。
そして拍手も起こらない。起きる訳がない。聴く者が全員、小澤の右手が静かに振り切るのを見ているし、そうしているとぐぐぐぐぐと引きずり込まれて、こっちも土の中に埋もれてしまって、あとは静かに息を飲むしかないっしょ。

ま、ここもよかったんだけど、自分的に、じわっときちゃったのは、同じく終楽章のヴァイオリンだけで高い長い音を一緒に弾くところから、そのすぐ後のホルンの響き渡る個所。最後の絶唱。
終楽章冒頭から感じられた弦の厚みにうるうるしながら聴いてきて、ついにここに来て、ああ、神よ、と天を仰ぎたくなるほどの感動。

拍手は鳴り止まず、当然アンコールもないから、演奏者は出たり入ったりで大忙し。みんなまとまって頭下げたりしているのを、カール・ライスターが写真に収めていたのには結構笑えた。

大満足の今世紀最初の演奏会だった。

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