読売日本交響楽団 第236回休日マチネーシリーズ

読売日本交響楽団 第236回休日マチネーシリーズ

2021年4月24日(土)東京芸術劇場にて開催、読売日本交響楽団 第236回休日マチネーシリーズの公演記録とレビュー/コメントのアーカイブページです。

公演日(初日) 2021年4月24日(土)  14時00分開演
会場 東京芸術劇場
出演 指揮:小林研一郎
ヴァイオリン:福田廉之介
管弦楽:読売日本交響楽団
演目 ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」作品9
サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 作品61
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」  
参照サイト
読売日本交響楽団の公式サイト。公演プログラム、指揮者・楽団員リスト、マエストロからのメッセージ、会員募集、当日券情報など
yomikyo.or.jp

読売日本交響楽団 第236回休日マチネーシリーズ

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オイゲン(Eugen)

新型コロナウイルスの影響により、この《マチネシリーズ》の公演は4月24日のみに。心なしか、観客の入りもかなり良かった印象があります。
 今回の指揮は日本フィルと《チャイコフスキー・ツィクルス》を進行中の81歳の名匠、コバケンこと小林研一郎先生。温かく周りを照らすような音楽を心待ちにしておりました。
 プログラム冒頭は、ベルリオーズの《ローマの謝肉祭》序曲。謝肉祭、というのは、キリスト教における、復活祭前6週間あまりにわたる肉食の禁止前の盛大な「肉の食べ納め」といいます。この解説を目にしたとき、この曲が偶然にも現状、切実さをもって響いてくる気がしてなりませんでした。首都圏を中心に、来月までのコンサートが次々中止となっており、読響も25日以降の演奏会がストップ、少なくとも半月は演奏会が聴けないという状況です。まさにその休止期間前最後の「聴き納め」の演奏会が今回の演奏会なのです。華やかで、しかしかみしめるような音楽を耳にしながら、目頭が熱くなるほどでした。コバケン先生らしく、遅いテンポから深々と歌わせる演奏に、会場も湧きました。
 続いて2021年で没後100周年となるサン・サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番。ソリストの福田廉之介さんの出だしからのしなやかで雄弁な語り掛けに引き込まれました。心に染み入る第2楽章、奔放、華やかな第3楽章と確かな技巧と多彩な表情を提示してくれ、充実した名演だったように思います。コバケン先生指揮のオケは、フィナーレのコラール風の楽句以降がとりわけ高揚感があり、音楽が炎に彩られていたように思います。
 後半はムソルグスキー作曲ラヴェル編曲の《展覧会の絵》。コバケン先生としては割とあっさりとした演奏のように感じましたが、《小人》の語り口、《ヴィドロ》の憂愁、《リモージュの市場》の遅めのテンポからの丁寧な走句の処理と忘れがたい場面が続きました。色彩感よりもドラマを強調する演奏。各曲、アタッカの場合も含めて少し間をとることで曲ごとの切れ目を明確にする(というか、ひとつの絵画から次の絵画への視点の推移の表現)効果がありました。《死者への祈り》は、コロナウイルスで亡くなった方々への哀悼のメッセージにも聴こえました・・・・・・。終曲《キエフの大門》の威容も圧巻。ラストは予想に反し、あまり緩まずに快調な終結。密度の濃い《展覧会の絵》でした。コバケン先生がスピーチで、25日の演奏会中止と観客への感謝を口にしたあと、マスカーニ《カヴァレリア・ルスティカーナ》間奏曲が祈るように演奏されました。次に演奏会が聴けるのはいつになるでしょうか。寂しさを感じつつ存分に享受した「聴き納め」の演奏会となりました。

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