NHK放送75周年事業 世紀末、マーラー・インバルの組み合わせ

NHK放送75周年事業 世紀末、マーラー・インバルの組み合わせ

2000年10月23日(月)NHKホールにて開催、NHK放送75周年事業 世紀末、マーラー・インバルの組み合わせの公演記録とレビュー/コメントのアーカイブページです。

公演日(初日) 2000年10月23日(月)
会場 NHKホール
出演 指揮:エリアフ・インバル
管弦楽:フランクフルト放送交響楽団
演目 モーツァルト:交響曲第35番ニ長調 K.385「ハフナー」
マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」

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すぎだま🐔クラレビの中の人

初NHKホール。
傘持って席に行くのですね。喫茶コーナーがパーキングエリアみたいでさすが古さを感じます。
紅白をテレビで見てると結構な広さだと思ってたけど、入ってみると案外狭い客席。大宮ソニックとかに似てて横広がり型だし、ここ自体の音響が最悪と聞くから、音についてはあんまり期待せずに、一流オケを聴きに来れた、ってことで満足しようと考えることにした。

7時。インバルさん登場。CDとかの写真よりも、実際はかなり年取ってるんですね。

まず、モーツァルト。交響曲35番《ハフナー》なんですけど、しかしなんでマーラーとこの組み合わせなんでしょう。
マラ1用の椅子の配置の半分にも満たない人数で、こじんまりと演奏。
なかなか素敵だったけど、可もなく不可もなくな感じ。細かいところで合っていない箇所があったりもしたし。

マーラー交響曲1番《巨人》。
メンバーが出てきてまずびっくり。
弦5部は、コントラバス8本に圧倒。フルート4本。クラリネットも持ち替えの人もいれて5本!。ホルンなんか7本!!。ティンパニ2台。トロンボーンとホルンの補強さんふたり。管楽器さんは普通の構成にほぼプラス2ってとこ。それにハープに銅鑼に大太鼓にと、ステージは、これでもか!、な感じの有様。トランペットがいなくて、椅子はある、へんなの。
演奏はと言うと、一言、圧巻です。すんごい。
モーツァルトの時とは全然違う、迫力。NHKホールじゃないと響きすぎるかもしれない。

トランペットさんたちは、一楽章の序奏で、遠方から聞えるファンファーレをするために舞台袖にいたんですね。途中で入ってきまして。4人。
長い序奏が終わりに近づいて、沸き起こるように主題に近づくと、まさに、
「来る来る」
って高揚感は高ぶり、一気に爆発するタイミングは完璧で上手すぎです。

休みなく入った二楽章は元気はつらつ、問題の三楽章はコントラバス独奏ではいってくるカノンが切なくて美しくて。

終楽章。
もうどうにもして、です。勝ち誇ったような管楽器は、ベルアップでじゃんじゃかだし、ホルンなんか立ちあがっちゃうし(これはマーラー自身が譜面上で指示しているらしい。大音響を得るために)。
フィナーレまで持っていく緊張と統率と勝利感は、
「マーラーは天才」
と叫んでしまいそうでして。

聴きはじめのマーラーは1番がいい、ととある本にあったように、これはいい。若若しくて、さまざまなところに、
「あれ、さっき聴いたよな」
なフレーズも出てきて、馴染みやすいと思う。

「じゃあ、次は?」
とのめりこんで行く自分が怖い気がするけど、
「暗いし長いよー」
の同行者の助言で少し躊躇してます。暗いのは嫌い。

これだけの曲を、なんか、いとも簡単にさらーーっとやってる感じがしました。くそまじめな雰囲気がしなくて、CDよりも明るいな、と思ったりもしました。
とにかく、上手い。

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